【ピアノ】左手ピアノ音楽の参考文献・資料・レビュー 記事まとめ:事典・書籍・音源の活用ガイド
はじめに
左手ピアノ音楽についてさらに深く調べたい方のために、参考文献・資料に関する記事をまとめました。一般的な事典での掲載状況、リサーチの方法、楽譜の購入先、専門書籍、そして参考になる音源まで、資料探しに役立つ内容を揃えています。
► 記事一覧
‣ 一般事典との比較
【ピアノ】代表的なピアノ曲事典6冊に左手作品はどれだけ載っている?:掲載状況を調査・比較
千蔵八郎「ピアノ音楽史事典」「名曲事典 ピアノ・オルガン編」「ピアノ学習ハンドブック」、F.E.カービー「鍵盤音楽の歴史」、井口基成ほか編「ピアノ音楽事典 作品篇」、高橋淳「ピアノ・レパートリー事典」という、ピアノ学習者に長年親しまれてきた定番事典6冊を実際に確認し、左手作品の掲載状況を調査・比較した記事。掲載数は最大でも十数曲に留まり、解説が付いている例もごくわずかであるなど、一般的な事典だけで左手作品の情報を集めることの限界を具体的なデータで示しています。
‣ リサーチ方法
筆者が左手作品を調べる際に活用してきた方法を、書籍・楽譜・音源・研究資料の観点からまとめたガイド記事。定番の専門事典(「Piano Music for One Hand」「One Handed」)の使い分け方に加え、楽譜に付属する作品解説が持つ資料的価値、CDブックレットの活用法、論文・研究紀要の探し方まで具体的に解説しています。以下でご紹介する個別の書籍・音源レビューとあわせて読んでいただくと、資料探しの全体像がつかめます。
‣ 楽譜の購入先・注意点
【ピアノ】片手作品の楽譜はどこで買う?:楽譜店の歩き方と国内厳選4店舗
片手作品の楽譜を取り扱っている国内の楽譜店を4店舗厳選して紹介する記事。実店舗とネット注文の両方に対応した店舗、輸入楽譜に強い専門店など、それぞれの特徴・在庫状況・注文時の留意点を解説しています。
【ピアノ】「Left Hand Alone」と書いてあっても左手独奏とは限らない:輸入楽譜購入で気づいた注意点
Kalmus社の復刻譜「Tchaikovsky – Four Arrangements」を例に、「left hand alone」という表記が必ずしも左手独奏を意味しない実体験を紹介する記事。古い版の復刻譜では現代とは異なる意味合いで使われている場合があることを指摘し、片手音楽事典での確認や演奏動画の視聴など、購入前に確認しておきたいチェックリストを提示しています。輸入楽譜を購入する際は、上記の楽譜店紹介とあわせてご一読ください。
‣ 書籍資料
【ピアノ】「Piano Music for One Hand」レビュー:左手独奏作品を幅広く収録した楽譜集+解説集
レイモンド・レヴェンタール編集による楽譜集「Piano Music for One Hand」(G. Schirmer刊、1972年出版)の紹介記事。バルトーク・スクリャービン・サン=サーンスなどのオリジナル作品に加え、J.S.バッハやショパンの左手用編曲、レーガーやライネッケといった比較的マイナーな作曲家の作品まで網羅した収録曲一覧を掲載しています。冒頭に置かれた左手演奏の意義・運指・ペダリング・姿勢に関する解説部分にも触れており、これから左手独奏に取り組む方への一冊としてもおすすめです。
【ピアノ】「Piano Music for One Hand」(テオドール・エーデル 著)レビュー:片手ピアノ音楽の歴史と作品カタログ
片手のためのピアノ音楽に関する英語の専門書「Piano Music for One Hand」(Theodore Edel 著、Indiana University Press)の紹介記事。片手音楽の歴史的背景やドレイショク、フマガリ、ジチ、ヴィトゲンシュタインといったキーパーソンについての解説に加え、左手独奏曲・右手独奏曲・オーケストラとの共演作・室内楽の4カテゴリーに分けた作品カタログを掲載しています。
【ピアノ】「One Handed」(ドナルド・L・パターソン 編)レビュー:片手ピアノ作品を探すための実用的リファレンス
片手のためのピアノ音楽に関する英語の専門書「One Handed:A Guide to Piano Music for One Hand」(Donald L. Patterson 編、Greenwood Press)の紹介記事。右手独奏・左手独奏・編曲・協奏的作品・アンソロジー・ディスコグラフィーまで2,100を超える作品を網羅したカタログで、エーデル著作と並ぶ片手ピアノ音楽の基礎資料となっています。歴史的解説よりも楽曲事典としての実用性を重視した一冊で、具体的な作品を探す際の参照先として活用できます。
【ピアノ】ヴァルター・ゲオルギイ「片手で弾くピアノ曲集」レビュー:収録曲・難易度・資料としての価値
ヴァルター・ゲオルギイが編纂した楽譜集「片手で弾くピアノ曲集 オリジナル作品と編曲作品集」(音楽之友社、1998年刊)の紹介記事。原著は1955年にケルンのトンガー社から出版された「Einhändig」全2巻のうち第1巻にあたり、C.P.E.バッハやレーガー、スクリャービンらによるオリジナル作品と、J.S.バッハやシューマンなどの編曲作品を収録しています。楽譜だけでなく、巻末には演奏法・編曲技法・作曲史に関する7ページの解説が付されており、片手ピアノというジャンルを一冊で概観できる資料としての価値も紹介しています。
‣ 音源資料
【ピアノ】ヴァクフゼン「Für die linke Hand allein」レビュー:左手ピアノ作品史をたどる一枚
ドイツのピアニスト、アニヤ・ヴァクフゼンによる2002年録音のアルバムレビュー。バロックから近現代まで時代順に構成された選曲が特徴で、左手作品というジャンルの歴史を一つの流れとして俯瞰できます。ベルガーの「Op.12-9(左手独奏最初期の作品の一つ)」やマルクスゼン「ドライショクへのオマージュ」など、歴史的に重要でありながら普段目にしにくい作品を含む点が大きな魅力です。
【ピアノ】レオン・フライシャー「左手のためのピアノ協奏曲集・ピアノ作品集」レビュー:左手作品の名盤
アメリカのピアニスト、レオン・フライシャーによる名盤の2009年復刻盤(録音1990〜1991年)をレビュー。ラヴェル・プロコフィエフ・ブリテンという左手協奏曲の主要3作品(Disc1)と、サン=サーンスやスクリャービンら代表的な左手独奏作品(Disc2)を一つのセットで網羅した、このジャンルへの入門盤としても適した録音です。装飾を排した客観性重視の演奏解釈や、フライシャーに献呈されたサクストン「シャコニィ」の収録についても触れています。
【ピアノ】ポール・コーカー「Malgré Tout…Piano music for left hand」レビュー
イギリスのピアニスト、ポール・コーカーによる2012年リリースのアルバムレビュー。ブルーメンフェルドやスクリャービンといった左手作品の名曲から、コーカー自身が加筆・編曲を施したワーグナーやバッハ=ブラームスの「シャコンヌ」、さらにメルソン・ブリッジ・ポンセといった知られざる現代作品まで、幅広い時代とスタイルの左手作品を一枚に収めたプログラムが特徴です。演奏家としてだけでなく編曲者としての個性が反映された一枚で、既存の編曲版との比較を交えながら解説しています。
【ピアノ】ステファン・ヴァルズィッキ「Piano Music for the Left Hand」レビュー
東京生まれ・アメリカ育ちのピアニスト、ステファン・ヴァルズィッキによる2015年リリースのアルバムレビュー。J.S.バッハに始まりJ.S.バッハに終わる構成の中に、サン=サーンス、フランク・ブリッジ、リパッティ、フランツ・シュミット、スクリャービンといった近現代の左手作品を配したプログラムが特徴です。録音数が比較的少ないフランツ・シュミット「左手のためのトッカータ」や、スクリャービンのOp.9を素材にしたT・K・マーレイの現代作品など、珍しい選曲にも出会える一枚です。
【ピアノ】ジョヴァンニ・ネシ「Original and Transcribed Piano Music for the Left Hand」レビュー
イタリアのピアニスト、ジョヴァンニ・ネシによる2024年リリースのライブ録音レビュー。バロックから現代までを網羅し、オリジナル作品と編曲作品を組み合わせたプログラムが特徴です。ジチーなど、録音機会が少ないけれども左手ピアノの歴史において重要な作品に加え、ソリーニとルッソによる2曲の世界初録音も収録しています。バッハ=ブラームスの「シャコンヌ」を中心に据えた構成や、ポンセ「マルグレ・トゥー」における演奏解釈(ヴィトゲンシュタイン奏法との関連)についても解説しています。
片手ピアノ学習参考音源ライブラリー:演奏解釈を学ぶ厳選録音集
片手作品を収録したおすすめの録音を紹介しています。学習参考音源を探している方はご活用ください。
► 終わりに
資料探しは事典・専門書・音源のどれか一つで完結するものではなく、組み合わせて初めて全体像が見えてきます。まずはリサーチ方法の記事に目を通してから、必要に応じて各資料へ進んでいただくのがおすすめです。
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