【ピアノ】左手演奏にブランクのある人が、潔く再入門する方法
► はじめに
以前は左手のための作品に取り組んだことがあるのに、気づけば何か月も、あるいは何年も遠ざかってしまった。そんな経験のある方もいるのではないでしょうか。
本記事では、左手演奏から離れていた学習者が無理なく再スタートを切るための手順を、4つのステップに分けてお伝えします。
► 再入門のための4ステップ
‣ ステップ1:最低限の予備知識を仕入れる
鍵盤に向かう前に、左手のための音楽がどのように生まれ、どう発展してきたのかを軽く押さえておくのもおすすめです。背景を知っていると、これから取り組む作品がどのような流れの中にあるのかが見えやすくなり、練習への興味も持ちやすくなります。
【ピアノ】左手作品の歴史:誕生から現代までを年表でたどる完全ガイド を通読してみてください。このガイドの中には関連記事へのリンクが数多く貼られていますが、最初の段階ではそこまで追いかけなくて大丈夫です。ガイド本文だけ読めば十分です。それだけで、黎明期から現代に至るまでの大きな流れがひと通りつかめるでしょう。
‣ ステップ2:再開する作品を選ぶ
次に、最初に取り組む作品を決めます。選び方は、ブランク前に弾いていた曲が仕上がっていたかどうかで変わります。
以前の曲を、ある程度安定して弾けていた場合
まずはその1曲だけに絞り、もう一度レパートリーとして弾ける状態まで戻しましょう。これが左手演奏の感覚を呼び戻す一番の近道です。
感覚が戻ったら、次はその曲と同じ難易度帯の作品へ。この時点では、まだレベルを上げません。
以前の曲が仕上がっていなかった場合
その作品のことはいったん忘れて、レベルを一つ下げた作品から始めてください。未完成のまま止まっていた曲に戻ると、当時つまずいた箇所でまた足踏みすることになりかねません。
まず、以前取り組んでいた曲のランクを確認してみましょう。各作品のレベルは、左手ピアノ作品ライブラリー:作曲家別 で確認できます。
どちらの場合も、レベルは上げない
共通して大切なのは、再入門の段階で以前より難しい曲に手を出さないことです。左手だけで旋律・伴奏・バスなどのさまざまな要素を担う作品は、もともと手への負担が大きいものです。ブランク明けの左手演奏への感覚が薄れている状態で無理をすると、故障につながりかねません。
曲選びに迷ったら、【ピアノ】左手作品は何から弾けばいい?:定番曲限定・レベル別おすすめ曲 で取り上げている作品から選んでみてください。
どれも左手作品の中で比較的よく知られている作品で、再入門時の候補として検討しやすいものを選んでいます。作品ごとに難所はありますが、現在のレベルに合ったものを選べば、再スタートの1曲として取り組みやすいでしょう。
‣ ステップ3:一つ上のレベルの作品に進む
ステップ2の作品が無理なく弾けるようになったら、ここで初めてレベルを一つ上げます。
先ほどの【ピアノ】左手作品は何から弾けばいい?:定番曲限定・レベル別おすすめ曲 では、作品を4段階のレベルに分けています。今の自分の位置から一つ上のレベルを選んでみましょう。
4段階では幅が広すぎると感じる方もいるかもしれません。その場合は、レベルを11段階で分類している 左手ピアノ作品ライブラリー:作曲家別 が役に立ちます。
‣ ステップ4:「流し聴き」で左手作品を身近にする
弾くことと並行して、耳からも左手作品に親しんでおきましょう。どんな曲が存在するのかを音で知っていると、左手作品というジャンルの輪郭がはっきりしてきますし、作曲家ごとの個性の違いにも気づきやすくなり、「次はこの作品を弾いてみたい」というきっかけも生まれます。
おすすめは、普段の生活のBGMとして左手作品をかけておく方法です。
・集中して聴こうと構えなくてよい
・家事や作業の間、流しっぱなしにしておく
狙いは、じっくり鑑賞することではありません。頭の中に「作品の地図」を描くことです。繰り返し耳にするうちに、曲の全体像をなんとなく覚えてしまうのが目標です。その中で心に残る曲に出会えたら、楽譜を開いて聴き直したり、一部分だけ音を出してみたりしてください。
音源選びには、片手ピアノ学習参考音源ライブラリー:演奏解釈を学ぶ厳選録音集 が参考になります。
► 終わりに
左手作品から離れてしまったからといって、以前の積み重ねがすべて失われたわけではありません。大切なのは、以前と同じところへ一気に戻ろうとするのではなく、現在の自分に合ったところから潔くもう一度始めることです。
本記事で紹介した4つのステップを順にたどれば、左手作品との距離を少しずつ縮めていけるでしょう。あまり難しく考えず、まずは最初の一歩から始めてみてください。
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